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2011年2月 8日 (火)

天然のヒーラー

私が知的障害を持った人と関わってみたいと思った大きな動機は、「そういう人たちは普通の人に比べてずっ~と魂がきれいで、"いわゆる普通"の人のようには物事がうまくできなくとも、周りの人々を幸せにする役目を持っている」というような、どこかから仕入れた頭での知識を現実の世界で体験してみたいと思ったからだ。

そして、今、それを実際に目の当たりにしている気がしている。

 
最近入寮したMちゃんは障害の程度も重く、普通の会話はあまりできない。

ごく簡単な内容の言葉をず~っと繰り返ししゃべっている。

でも、その彼女が、私のいるグループホームで重要な存在となりつつあるのを感じる。

 
彼女は人の名前を覚えるのは早い。

そして、自分の要求があるときは、「しなださん!」とか、よく呼びかけてくる。

 
一方、ホームに住んでいても障害の軽い人たちはどこに障害があるかわからないくらい"普通"なのだけど、その分感情の機微も複雑なので付き合い方も難しい。

ある人は時々反抗期の中学生みたいな態度をとったりする。

そんな彼が、ちょっと不機嫌で反抗的な態度をとったりしてるときに、突然Mちゃんが何の屈託もなく「○○君!!」と呼びかけると、「えっ、何?」と、○○君はついその呼びかけに素直に反応してまう。

そして、「はて?俺ってなんでイライラしてるんだっけ??」と訳わからなくなり、気持ちがリセットされてしまう、ということが起こっている。

 
すごいね~、Mちゃん。

やっぱりあなたは天然のヒーラーだ。

 
他の利用生も、自分よりも弱い存在に対してはとても優しく振舞い、それによってなんとなく温かい雰囲気ができあがってくる。

 
Mちゃんが来る前は、利用生たちは食事時以外は自分の部屋で過ごすことが多く、リビングルームはあまり活用されていなかった。

ところが、Mちゃんは寝るとき以外はず~っとリビングの自分の席に座っているので、自然と彼女を囲んでみんながリビングルームに集まる時間ができてきた。

素晴らしい。

 
Mちゃんがあまりに可愛いので、じっと見つめたくなってしまう私であるが、あまり見つめていると「あっち行ってて!」と言われてしまう。

彼女は自分の意志はとてもはっきりしていて、100%の「YES!」か100%の「NO!」しかない。

100%のまるごとの存在として、どっしりとそこに居る。

 
彼女から得るものはやっぱりものすごく多い気がしている。

 

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